オリジナル・マスターからの最新リマスタリング
ボーナストラック4曲収録
   (1)BGM1
   (2)BGM2
   (3)煙草(夜Ⅱ) 1973年9月29日渋谷ジャンジャン
   (4)煙草(夜Ⅱ) 1973年新橋ヤクルトホール
新規解説:保科好宏<br>

Victor Entertainment VICL-77006
価格 2,300円+税<br>
K2HD PRO MASTERING, UHQCD 

 Songs

1 二十歳の原点のテーマ
2 今朝は20歳
3 朗読
4 学園闘争
5 朗読
6 あなたはわたし
7 朗読
8 涙の年令
9 青春
10 朗読
11 夜 ( I )
12 朗読
13 夜 ( II )
14 朗読
15 ?
16 朗読
17 四人囃子から高橋悦子さん江
-- Bonus Tracks --
18 BGM1
19 BGM2
20 煙草(夜Ⅱ)(1973年9月29日渋谷ジャンジャン)
21 煙草(夜Ⅱ)(1973年新橋ヤクルトホール)

Album Credit

四人囃子:森園勝敏、坂下秀実、中村真一、岡井大二&佐久間正英、佐藤満、茂木由多加

< Original Staff >
Directed by ひのきしんじ/四人囃子
Recording Mixing Engineer 大友洋二
Produced by ひのきしんじ

< Reissue Staff >
A&R 星健一
Project Director 内田康久
Liner Notes by 保科好弘
Mastered by 内田孝弘(FLAIR)

Lyrics

今朝は20歳

詩・末松康生

大きい木の下で
明るいお日さまを
そのまま感じる
けさは はたち

けっしてあんな風に
自分にうそなんか
つかないと思う
けさは はたち

でも何かにつかまっていないと
糸が切れた凧みたいに
どこかに落ちてしまいそう

知らない誰かに
電話をかけてみて
教えてあげたい
けさは はたち

おいしいものなんか
たべた後みたいに
ひとり笑いする
けさは はたち

でも何かにつかまっていないと
糸が切れた凧みたいに
どこかに落ちてしまいそう

あなたはわたし

詩・末松康生

あなたはわたしかも知れないと
ふと思ってしまうのは
なぜだろう

いつかずっとむかし
人間が空を飛んでいたころ
会ったことがあるような気がするから

いま、あなたは本の間に
優しさの木の葉をはさんでいるのを
知っている
あなたが淋しいとき
そばにいて うなだれた肩をじっと
抱いていたい
わたしがわたしであるように

あなたはわたしかも知れないと
ふと思ってしまうのは
なぜだろう

いつかずっとむかし
その大きなつばさの中にしっかりと
抱かれたことがあるような気がするから

いま、あなたは厚い胸に
オルガンの音をひびかせているのを
知っている
あなたがうれしいとき
そばにいて こぼれる笑顔をじっと
見上げていたい
わたしがわたしであるように

涙の年令

詩・末松康生

涙のとしはいくつ
わからない わからない
生きたとしはいくつ
わからない わからない
ふるえているんだ
ふるえているんだ
おかしいくらいに
ふるえているんだ

暗い駅から電車に乗った
ゆれてゆれてとおりすぎる
愛したものたち いとしいものたち

涙のとしはいくつ
わからない わからない
生きたとしはいくつ
わからない わからない
ふるえているんだ
ふるえているんだ
おかしいくらいに
ふるえているんだ

秋の日ざしに目まいした
ゆれてゆれて とおりすぎる
愛したものたち いとしいものたち

 

青春

詩・岡田富美子

自分のために生きているのに
心のすきまが埋らない
自分の名前をノートに一杯
書いて見るけど埋らない 鉄棒にぶらさがった
宙吊り人形みたい
落ちないように 落ちないように
落ちると下は暗闇だから

自分が憎い訳じゃないのに
自分をいじめて泣かせたい
夜更けの小雨にコートを濡らし
行き止まりまで歩いてく
どうしてもうまく飛べない
あひるの子供みたい
落ちないように 落ちないように
落ちると下は暗闇だから

 

夜(Ⅰ)

詩・コンフィデンス

暗闇の中で 静かに立っている私
今日はじめて夜の暗さを いとしく感じる
暗い夜は 私のただ一人の友になりました
あたたかく私をつつんでくれます
夜は 夜は...............

 

夜(Ⅱ)

詩・コンフィデンス

生きている   煙草のかぼそい
むなしい   煙のゆらめきが
貴方の胸ですごす   かすかなひととき
静かに言葉も   出ないままに

私は夢にあこがれ
そしておびえている
貴方の胸ですごす   かすかなひととき
静かに言葉も   出ないままに

詩・高野悦子

旅に出よう
テントとシュラフの入ったザックをしょい。

ポケットには一箱の煙草と笛をもち
旅に出よう。

出発の日は雨がよい。
霧のようにやわらかい春の雨の日がよい。
萌え出でた若芽がしっとりとぬれながら

そして富士の山にあるという
原始林の中にゆこう
ゆっくりとあせることなく

四人囃子から高野悦子さん江

詩・末松康生

おまえがおまえであるために
おまえがおまえでなくなった
雨の夜、おまえは死んだ
さよならをいうのには
雨の日は似合わない
さよならをいうのには
晴れた朝のほうがいい
自分が自分であるために
つらい唄を唄おう